長岡市議会 2020-12-01
令和 2年12月定例会本会議-12月01日-01号
令和 2年12
月定例会本会議-12月01日-01号令和 2年12
月定例会本会議
令和2年12月1日
────────────────────────
議 事 日 程 第1号
令和2年12月1日(火曜日)午後1時開議
第1
会議録署名議員の指名について
第2 会期の決定について
故
加藤一康議員に対する追悼の辞
第3 発議第6号 北朝鮮による日本人拉致問題の
早期解決を求める意見書
第4
市長提出議案に関する説明
第5 市政に対する
一般質問(3人)
────────────────────────
〇本日の会議に付した事件 ページ
日程第1
会議録署名議員の指名について…………………………………………………………2
日程第2 会期の決定について………………………………………………………………………2
故
加藤一康議員に対する追悼の辞……………………………………………………………………3
日程第3 発議第6号 北朝鮮による日本人拉致問題の
早期解決を求める意見書……………4
日程第4
市長提出議案に関する説明………………………………………………………………6
日程第5 市政に対する
一般質問
1 市長2期目への決意について(
加藤尚登君)………………………………………………8
2
鳥獣被害対策について(多田光輝君)……………………………………………………13
3
新型コロナウイルス対策について
障害者の雇用促進について
図書館活動の充実について
高等総合支援学校における
通学支援について(笠井則雄君)…………………………19
────────────※───────────
〇
出席議員(33人)
多 田 光 輝 君 神 林 克 彦 君
豊 田 朗 君 諏 佐 武 史 君
松 野 憲一郎 君 深 見 太 朗 君
池 田 明 弘 君 荒 木 法 子 君
田 中 茂 樹 君 大 竹 雅 春 君
池 田 和 幸 君 五十嵐 良 一 君
加 藤 尚 登 君 山 田 省 吾 君
関 充 夫 君 杵 渕 俊 久 君
中 村 耕 一 君 丸 山 広 司 君
長谷川 一 作 君 藤 井 達 徳 君
諸 橋 虎 雄 君 丸 山 勝 総 君
古川原 直 人 君 桑 原 望 君
関 正 史 君 松 井 一 男 君
水 科 三 郎 君 笠 井 則 雄 君
関 貴 志 君 酒 井 正 春 君
高 野 正 義 君 五 井 文 雄 君
小坂井 和 夫 君
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〇欠員(1人)
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〇説明のため出席した者
市長 磯 田 達 伸 君 副市長 水 澤 千 秋 君
副市長 高 見 真 二 君 教育長 金 澤 俊 道 君
地域政策監 大 滝 靖 君 総務部長 近 藤 信 行 君
財務部長 小 嶋 洋 一 君
福祉保健部長 近 藤 知 彦 君
環境部長 若 月 和 浩 君
農林水産部長 安 達 敏 幸 君
教育部長 小 池 隆 宏 君
代表監査委員 阿 部 隆 夫 君
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〇職務のため出席した
事務局職員
事務局長 腮 尾 理 君 課長 山 田 あゆみ 君
課長補佐 宮 島 和 広 君 議事係長 木 村 圭 介 君
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午後1時開議
○議長(
丸山広司君) これより令和2年
長岡市議会12
月定例会を開会いたします。
────────────※───────────
○議長(
丸山広司君) 直ちに本日の会議を開きます。
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○議長(
丸山広司君) 最初に、諸般の報告をいたします。
内容については、配付した報告書のとおりであります。
────────────※───────────
○議長(
丸山広司君) なお、
報道関係者からテレビ・写真撮影の申出がありましたため、傍聴規則に基づいて議長においてこれを許可いたしましたので、御了承願います。
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△日程第1
会議録署名議員の指名について
○議長(
丸山広司君) 日程第1、
会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、
会議規則第81条の規定により、議長において
豊田朗議員及び
諏佐武史議員を指名いたします。
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△日程第2 会期の決定について
○議長(
丸山広司君) 日程第2、会期の決定についてを議題といたします。
お諮りいたします。
今期定例会の会期は、本日から12月14日までの14日間としたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
丸山広司君) 御異議なしと認めます。よって、会期は14日間と決しました。
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△故
加藤一康議員に対する追悼の辞
○議長(
丸山広司君) ここで、御報告いたします。
加藤一康議員は、去る9月17日、逝去されました。誠に哀悼痛惜の念に堪えません。
この際、故
加藤一康議員の御冥福を祈り、黙祷をささげることにしたいと思いますので、全員の御起立をお願いいたします。なお、傍聴席の皆さんも御協力くださるようお願いいたします。
〔全員起立〕
○議長(
丸山広司君) 黙祷。
〔全員黙祷〕
○議長(
丸山広司君) 黙祷を終わります。御着席ください。
次に、
五井文雄議員から故
加藤一康議員に対する追悼のため発言を求められておりますので、これを許します。
五井文雄議員。
〔
五井文雄君登壇〕
◆
五井文雄君 追悼の言葉。
加藤一康議員は、去る9月17日、急逝されました。まだこれからというときに、志半ばにして病に倒れ、旅立たなければならなかった御本人の悔しさを思いますと、誠に痛惜の極みであります。
私は、ここに議員の皆様方のお許しをいただき、故
加藤一康議員をしのび、
長岡市議会を代表して謹んで哀悼の言葉をささげます。
加藤さん、あなたは市議会9
月定例会の最終本会議に姿を見せることなく、突然旅立たれてしまいました。前日に救急搬送され、その翌日に亡くなられたとお聞きし、私は自分の耳を疑いました。亡くなられる前々日まで議会に出席されていた元気なお姿を思い出すと、今でもあなたが議会にお見えになるのではないかと、あなたの突然の死を信じることはできません。
あなたは、平成7年4月に
長岡市議会議員に初当選され、以来6期25年5か月の長きにわたり、卓越した識見と豊富な経験をもって、長岡市の発展と
市民福祉の向上に多大な貢献をされました。この間、
常任委員会では
総務委員長、
建設委員長、
文教社会委員長、
特別委員会では
まちづくり対策特別委員長、克雪・
防災対策特別委員長、さらに
議会選出監査委員など、数々の要職を歴任され、持てる力を十分に発揮されました。特に平成23年5月から平成25年6月までの2年1か月間、
長岡市議会副議長を務められ、ここアオーレでの初代副議長として当時の酒井議長を補佐し、
長岡市議会の円滑な運営に尽力されました。
加藤さんと私は、平成7年に
市議会議員に初当選した同期であり、この間、中越地震、
市町村合併、市役所の移転と、生涯巡り会えないような出来事を議員として経験いたしました。その都度解決策を模索し、熱い議論を交わしたことが昨日のことのように思い出されます。あなたと一緒に仕事ができたことを私は本当に誇りに思い、感謝しております。
あなたは、大胆さと繊細さを兼ね備え、人情味あふれる温かさ、また義を重んじながらも信念を通す人柄で、多くの皆様から厚い信望を集めていらっしゃいました。また、あなたは、長年、地元のあおし
野球クラブで
子どもたちに野球を指導されるなど、
スポーツを愛する人でありました。とりわけ
スポーツによる
まちづくりの推進には、一方ならぬ精力を注いでおられ、県内初の
スポーツ推進条例の制定に向け、私が
条例制定検討委員会の委員長、加藤さんが副委員長として条例案をまとめ上げ、平成30年6月に
議員発議により長岡市
スポーツ推進条例を制定したことは、あなたの功績によるところが大きかったと言えましょう。
今、長岡市は、人口減少問題、
新型コロナウイルス対策など新しい時代に対応するための課題が山積しており、市議会に課せられた使命がいよいよ重大さを増しております。このようなときに、議会人として円熟、練達の域に達し、一層の御活躍を期待されていた加藤さんを失ったことは、
長岡市議会はもとより、
長岡市民にとって誠に大きな損失であると申さなければなりません。私たちの仲間である加藤さんがこのたび逝去されましたことは、御家族はもちろんのこと、私
たち議員一同の深い悲しみであります。
加藤さん、あなたが
長岡市政の発展に情熱を持って尽くしてこられたこと、そして残された数々の功績は永遠に輝き、これからも長く語り継がれるものと信じております。私たちは、あなたの御遺志を受け継ぎ、市政発展のために一層の努力をすることをお誓いするものであります。
ここに、謹んで故
加藤一康議員をしのび、心からの御冥福をお祈り申し上げまして、追悼の言葉とさせていただきます。加藤さん、ありがとうございました。
○議長(
丸山広司君) 以上で故
加藤一康議員に対する追悼の辞を終了いたします。
────────────※───────────
○議長(
丸山広司君) この際、しばらく休憩いたします。
午後1時13分休憩
────────────────────────
午後1時14分開議
○議長(
丸山広司君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
────────────※───────────
△日程第3 発議第6号 北朝鮮による日本人拉致問題の
早期解決を求める意見書
○議長(
丸山広司君) 日程第3、発議第6
号北朝鮮による日本人拉致問題の
早期解決を求める意見書を議題といたします。
────────────────────────
発議第6号
北朝鮮による日本人拉致問題の
早期解決を求める意見書
上記の意見書を次のとおり提出する。
令和2年12月1日
提出者
長岡市議会議員 加 藤 尚 登
賛成者 〃 山 田 省 吾
〃 〃 藤 井 達 徳
〃 〃 五十嵐 良 一
〃 〃 笠 井 則 雄
北朝鮮による日本人拉致問題の
早期解決を求める意見書
新潟県では、昭和52年11月に新潟市で
横田めぐみさんが、また昭和53年7月には柏崎市で蓮池薫さん、
蓮池祐木子さんが、同年8月に佐渡市で
曽我ひとみさん、
曽我ミヨシさんの5名が北朝鮮に拉致されました。
横田めぐみさんと
曽我ミヨシさんは、いまだ帰国を果たせず、また長岡市で行方が分からなくなった
中村三奈子さんをはじめ、県内には拉致の疑いのある
特定失踪者の方が6名おられ、現在も安否が分からぬままとなっています。
菅総理大臣は、就任後初めての
所信表明演説で、拉致問題に関して「引き続き、政権の最
重要課題である」と述べ、全ての
拉致被害者の一日も早い帰国に向け全力を挙げる考えを示されました。また、再度
拉致問題担当大臣に就任した
加藤官房長官も、米国など関係国としっかりと連携を取っていく考えを会見で示し、解決に意欲を示されました。
一方で、
被害者自身やその家族も高齢化しており、本年6月には、
横田めぐみさんの父、滋さんがめぐみさんとの再会を果たせぬまま他界されました。このような悲劇を繰り返さないためには、もはや一刻の猶予もありません。
よって、国会及び政府におかれては、
拉致被害者及び
特定失踪者家族の痛切な思いを共有し、北朝鮮による
拉致被害者及び
特定失踪者全員の
早期帰国及び真相の究明に向け、
国際情勢に鑑みて、時機を逸することなく、国を挙げて全力で取り組まれるよう、強く要望します。
以上、
地方自治法第99条の規定により、意見書を提出します。
令和2年12月1日
長岡市議会議長 丸 山 広 司
(あて先)
衆議院議長、
参議院議長、
内閣総理大臣、外務大臣、
拉致問題担当大臣
────────────────────────
○議長(
丸山広司君) 提出者の説明を求めます。
加藤尚登議員。
〔
加藤尚登君登壇〕
◎
加藤尚登君 発議第6
号北朝鮮による日本人拉致問題の
早期解決を求める意見書につきましては、案文の朗読をもって提案説明に代えさせていただきます。
北朝鮮による日本人拉致問題の
早期解決を求める意見書。
新潟県では、昭和52年11月に新潟市で
横田めぐみさんが、また昭和53年7月には柏崎市で蓮池薫さん、
蓮池祐木子さんが、同年8月に佐渡市で
曽我ひとみさん、
曽我ミヨシさんの5名が北朝鮮に拉致されました。
横田めぐみさんと
曽我ミヨシさんは、いまだ帰国を果たせず、また長岡市で行方が分からなくなった
中村三奈子さんをはじめ、県内には拉致の疑いのある
特定失踪者の方が6名おられ、現在も安否が分からぬままとなっています。
菅総理大臣は、就任後初めての
所信表明演説で、拉致問題に関して「引き続き、政権の最
重要課題である」と述べ、全ての
拉致被害者の一日も早い帰国に向け全力を挙げる考えを示されました。また、再度
拉致問題担当大臣に就任した
加藤官房長官も、米国など関係国としっかりと連携を取っていく考えを会見で示し、解決に意欲を示されました。
一方で、
被害者自身やその家族も高齢化しており、本年6月には、
横田めぐみさんの父、滋さんがめぐみさんとの再会を果たせぬまま他界されました。このような悲劇を繰り返さないためには、もはや一刻の猶予もありません。
よって、国会及び政府におかれては、
拉致被害者及び
特定失踪者家族の痛切な思いを共有し、北朝鮮による
拉致被害者及び
特定失踪者全員の
早期帰国及び真相の究明に向け、
国際情勢に鑑みて、時機を逸することなく、国を挙げて全力で取り組まれるよう、強く要望します。
以上であります。よろしく御審議をお願いいたします。
○議長(
丸山広司君) これより質疑に入ります。質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
丸山広司君) 質疑なしと認めます。
お諮りいたします。本案については、委員会への付託を省略したいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
丸山広司君) 御異議なしと認めます。よって、本案については委員会への付託を省略することに決しました。
これより討論に入ります。討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
丸山広司君) 討論なしと認めます。
これより発議第6
号北朝鮮による日本人拉致問題の
早期解決を求める意見書を採決いたします。
本案は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
丸山広司君) 御異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決されました。
────────────※───────────
△日程第4
市長提出議案に関する説明
○議長(
丸山広司君) 日程第4、
市長提出議案に関する説明を求めます。
磯田市長。
〔
市長磯田達伸君登壇〕
◎市長(
磯田達伸君) 提案いたしました議案について説明いたします。
議案は、
補正予算5件のほか、条例11件、その他案件33件であります。
初めに、
補正予算について説明いたします。
議案第107
号一般会計補正予算は、
歳入歳出予算にそれぞれ9億2,047万8,000円を追加し、
歳入歳出予算の総額を1,663億3,048万円とするものであります。
継続費については、黒条
小学校校舎等大
規模改造事業ほか1事業について設定するものであります。
継続費の補正は、
四郎丸小学校校舎等大
規模改造事業の補正を行うものであります。
繰越明許費は、
ボトルネック踏切改良事業費ほか3事業が年度内に完了しない見込みのため、事業費を翌年度に繰り越すものであります。
債務負担行為は、
長岡リリックホール指定管理者委託料ほか28事業について設定するものであります。
地方債補正については、
歳出予算に関連して補正を行うものであります。
歳出予算の主なものでありますが、まず
市民活動支援事業費2,195万8,000円を計上いたしました。また、
コミュニティセンター整備事業費3,596万円、休日
診療事業費2,200万円、
新型コロナウイルス緊急経済対策事業費2,500万円をそれぞれ計上したほか、小学校及び中学校大
規模改造事業費5億3,406万9,000円を計上いたしました。
以上の財源として、国・県支出金、
地方債等の特定財源のほか、令和元年度からの繰越金等で措置いたしました。
議案第108
号国民健康保険事業特別会計補正予算は、
国庫補助金等の
精算返還金等を計上いたしました。
議案第109
号後期高齢者医療事業特別会計補正予算及び議案第110
号介護保険事業特別会計補正予算は、それぞれ税制改正に伴う
システム改修委託料を、また議案第111
号診療所事業特別会計補正予算は、
市立診療所における
感染拡大防止に係る事業費を計上いたしました。
次に、条例その他の議案について説明いたします。
議案第112号長岡市
歴史的建築物の保存及び活用に関する条例の制定については、
歴史的建築物について一定の代替措置が講じられることを条件に
建築基準法の適用を除外できるよう、条例を定めるものであります。
議案第113号長岡市
個人情報保護条例の一部改正については、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の改正に伴い、個人番号及び
特定個人情報を利用する事務の追加を行うものであります。
議案第114号長岡市
コミュニティセンター条例の一部改正については、長岡市
川口コミュニティセンターを新設するものであります。
議案第115号長岡市法末自然の家条例の廃止については、令和3年3月末をもって長岡市法末自然の家を廃止するものであります。
議案第116号長岡市
障害者地域交流センター条例の廃止については、令和3年3月末をもって長岡市
障害者地域交流センターを廃止するものであります。
議案第117号長岡市
国民健康保険条例の一部改正については、
国民健康保険法施行令の改正に伴う
国民健康保険料の
軽減判定基準の改正等を行うものであります。
議案第118号長岡市
介護保険条例の一部改正について及び議案第119号長岡市
後期高齢者医療に関する条例の一部改正については、
租税特別措置法の改正に伴い、所要の改正を行うものであります。
議案第120号長岡市お
ぐに森林公園条例の一部改正については、
キャンプ場施設使用料等の改定及び令和3年3月末をもって多
目的集会施設及び休憩施設を廃止することに伴う改正であります。
議案第121号長岡市
下水道事業受益者負担に関する条例及び長岡市
農業集落排水事業受益者負担に関する条例の一部改正については、
租税特別措置法の改正に伴い、所要の改正を行うものであります。
議案第122号長岡市
消防団条例の一部改正については、
消防団員の定年年齢を引き上げるものであります。
議案第123号和解については、本年8月20日に小島谷地内で発生した軽自動車の
消防団車庫への衝突事故について、相手方と和解するものであります。
議案第124
号市道路線の認定及び変更については、5路線の認定と4路線の変更を行うものであります。
議案第125号契約の締結については、新
一般廃棄物最終処分場(仮称)建設工事について、契約を変更するものであります。
議案第126号から議案第155号の
指定管理者の指定については、
地方自治法の規定に基づき、
長岡ロングライフセンターほか24施設に係る
指定管理者の指定を行うほか、
栃尾地域図書館ほか8施設に係る指定期間を変更するものであります。
以上で説明を終わります。よろしく御審議をお願い申し上げます。
○議長(
丸山広司君) 以上をもって、議案の説明は終了いたしました。
────────────※───────────
△日程第5 市政に対する
一般質問
○議長(
丸山広司君) 日程第5、市政に対する
一般質問を行います。
通告順により発言を許します。
────────────────────────
△質問項目
市長2期目への決意について
○議長(
丸山広司君) 市長2期目への決意について、
加藤尚登議員。
〔
加藤尚登君登壇〕
◆
加藤尚登君
市民クラブの
加藤尚登です。冒頭、去る9月17日に逝去された故
加藤一康議員に対し、
市民クラブを代表し、生前の
長岡市政への御貢献をたたえるとともに、御冥福をお祈り申し上げます。また、御遺族の皆様に対し、衷心よりお悔やみを申し上げます。
10月4日に執行された
長岡市長選において、
磯田市長は「市民の命と健康を守り、長岡の未来を切りひらく」という
キャッチコピーを掲げ、長岡市制始まって以来の
最高得票数で2期目の当選を果たされました。大変おめでとうございます。
市民クラブを代表し、市長2期目への決意について質問させていただきます。
コロナ禍の中で制約の多い選挙戦でしたが、それでも市内各所を回り、多くの市民と対話を重ねられたことと思います。そんな選挙戦を振り返り、市長が感じられた市民の率直な思いについて、まず最初に伺います。
次に、市長選で掲げた主な3つの公約を踏まえた今後の取組についてお伺いします。公約の1番目は、直面する危機から
市民生活を守り抜く取組についてです。直面する危機の1つ目は、何といっても
新型コロナウイルス感染症対策です。本年3月議会で、我々
市民クラブは令和2年度
一般会計予算案への賛成討論の中で、ホームページ、SNSや膝詰めでの市民、
関係事業者らとの対話と今回の非常事態への機動的かつ柔軟な対応を要望いたしました。
また、3月議会終了後、直ちに
丸山広司議長から
新型コロナウイルス感染症対策に関する申入れを議会の総意として市長に行わせていただきました。その結果、県内でもいち早く、そして機動的に対応していただいたものと評価するものです。市長御自身のこれまでの取組への御認識、そして今後の
感染症対策についてのお考えと、3密回避や自粛で傷んだ経済の立て直し、
ウィズコロナ、
アフターコロナを見据えた
産業支援策についてもお伺いします。
一方、
新型コロナウイルス感染症は、人口の密集している都市部を中心に猛威を振るったことから、密から疎へ、都市から地方への流れができつつあります。これら地方分散の動きを捉えた企業誘致の推進策について伺います。
2つ目の直面する危機は、近年の異常気象による洪水対策です。昨年の台風第19号による信濃川の危機的な増水に対し、新しい長岡方式の避難行動を市民に呼びかけています。
コロナ禍の中、その周知に苦心しておられることと思いますが、防災・減災対策について今後の取組をお伺いします。
3つ目の直面する危機は、鳥獣被害です。長岡市に限らず、鳥獣被害は全国的な課題になっています。特に熊による人身被害が多発し、新潟県は10月12日、平成13年以来19年ぶりにクマ出没特別警報を発令しました。市内にも人身被害に遭われた方がおられます。そのほか、イノシシや猿の被害も多発しており、行政と地域が一体となった取組が必要と考えますが、その強化策についてお伺いします。
公約の2番目、健康で活気ある
まちづくりの推進について質問します。市長もこれまで常々発言されておりますが、女性や高齢者、自治会や市民活動団体の活躍は、長岡の元気の源と考えます。市民活動や地域コミュニティ、子ども食堂などへの支援の方向性について御認識をお伺いします。
安心して子育てができるまちは、移住先を決める上で大きな要因だと言われています。何といっても
子どもたちは私たちの未来であり、社会の元気の源です。安心して産み育てられるまち長岡を目指すため、子育て支援の方向性についてお伺いします。
長じて人生100歳時代と言われる時代に、高齢になってもいつまでも元気で暮らせるまち長岡も目指すべき重要な方向と思います。地域包括ケア発祥の地と言われる長岡であればなおさらです。関係者の連携が光るフェニックスネットの推進など、高齢者への取組についてお伺いします。
長岡市の地域医療体制や福祉をめぐる環境は、関係者の長年の努力により充実したものであると思います。長岡の中にいるとなかなか気がつきませんが、転勤で長岡に来られた方からもそのような声をお聞きしたことがありますし、行政視察で訪れた遠く九州地方の高齢者福祉関係者からも高い評価を伺うことがありました。これは長岡市への移住やサテライトオフィス、企業誘致に資する長岡の大きな魅力の一つであり、東京一極集中是正のためにも、もっときめ細かくアピールすべきと思いますが、御認識をお伺いします。
公約の3番目は、地域産業の活性化と人材育成についてです。産業の振興には、これからますます新しい発想が求められていくでしょう。地域総がかりで進める産・官・学・金の連携による長岡版イノベーションについて、これまでの成果と今後の方向性をお伺いします。
今年は、道の駅ながおか花火館や醸造のまち摂田屋の整備が進みました。これらを核とした観光振興策についてお伺いします。
未来の長岡を託す有為な人材を育てる新しい米百俵について、教育のICT化など市長の御認識をお伺いします。
未来への投資である米百俵プレイス(仮称)は、長岡の人づくりの拠点として大きな期待を持っております。選挙戦の中で、過剰な箱物ではないかとの批判の声を聞くこともありました。市民の理解を得るための広報に工夫を凝らす必要性を感じますが、御認識をお伺いします。
選挙戦では、財政問題も議論になりました。私は、今年のような
市民生活の危機に際しては、単に財政指標に拘泥することなく、果敢に必要な予算措置を取っていくことが肝要であると考えます。また、未来への投資もバランスよく行っていかなければなりません。しかし、そのためにも平時においては健全財政に意を用いることも、これまた大切なことです。来年度の予算編成に向けた姿勢と今後の財政の見通しについてお伺いします。
新潟県で行われている福島第一原発事故及びその影響と課題に関する3つの検証のうち、福島第一原発事故の検証がほぼまとまり、残る2つの検証も議論が整理されつつあるようです。改めて市長の原発再稼働についての御認識をお伺いします。
最後に、
ウィズコロナあるいは
アフターコロナ時代を見据えて、このピンチをチャンスに変える方策と長岡市の未来について市長のお考えをお聞きし、質問を終わります。
○議長(
丸山広司君)
磯田市長。
〔
市長磯田達伸君登壇〕
◎市長(
磯田達伸君) お答え申し上げます。
このたびの市長選について御質問がございました。御指摘がありましたように、新型コロナウイルスの影響で大きな集会が開けない、多くの皆さんに集まっていただけない選挙戦となったわけでありますが、そのような中でも多くの市民の皆様にお会いすることができて、いろいろな声が聞けたということは、これからも市政を担わせていただく上で大きな財産になったと考えております。今後も議員の皆様をはじめ、市民の声をしっかりと受け止め、長岡市の発展のため、長岡の明るい未来をつくり出すために全力で市政運営に邁進する決意であります。
以下、今後の市政方針について御説明申し上げます。御指摘がありましたように、当面の市政における最重点項目は、
新型コロナウイルス感染症の
感染拡大防止対策であります。長岡市は、県内でいち早くPCR検査センターの立ち上げを支援したほか、医療体制の強化として医療機関への支援やインフルエンザの同時流行に備えた体制を整備してまいりました。今後も基幹3病院、長岡市医師会、保健所等と連携しながら、医療現場の実情を的確に把握した上で必要な支援や対策を実施してまいります。その際には、感染防止対策の徹底とともに、人権尊重と個人情報の保護、事業者の風評被害が生じないよう十分配慮しながら、市民の皆様への迅速な情報発信に努めてまいりたいと考えております。
地域経済への支援につきましては、これまでも商工会議所や各商工会など関係機関と力を合わせ、一丸となって事業者の事業継続を最優先に、でき得る限り支援に取り組んでまいりました。今後も感染状況を見極めながら、追加の消費喚起策、そして中小企業支援を実施してまいります。また、新型コロナウイルス収束後も見据え、AI、IoT、ロボットあるいは5G技術、バイオテクノロジーといった分野の最先端技術を先取りして事業化するための支援を強化して、新しい経済動向に適応できる足腰の強い長岡の産業構造の構築を目指してまいりたいと考えております。
また、加藤議員が御指摘のように、ウイルス禍における地方分散の動きが出てきております。企業の拠点あるいは人の居住が、感染症に弱い大都市から地方都市へ移行するという流れを長岡も捉えていきたいと強く考えているところであります。自然豊かで首都圏とのアクセスがよく、高度な技術を誇る産業と4大学1高専15専門学校など研究教育機関が集積する長岡は、地方分散の受皿に全くふさわしい条件と可能性を有しております。変化をチャンスとして生かすため、
市民生活を支える医療、健康、福祉、子育て、そして教育をさらに充実させて、健康な生活を送ることのできるまち長岡の魅力の発信に積極的に取り組んでまいります。既にサテライトオフィス誘致につきましては、国内でもまれな補助制度を創設したところでございますが、現在、都内IT系の企業を中心に約20社から相談を受けておりまして、新たな雇用創出につながるよう取り組んでまいりたいと思っております。
次に、水害などの防災対策についてであります。近年、全国で大雨による甚大な被害が発生しており、大規模な氾濫への備えが急務であると考えております。市民の命や暮らしを守るため、ハード、ソフトの両面から防災・減災対策に全力で取り組んでまいります。ハード面では、河川改修、排水ポンプ場の整備などを国・県と連携して推進し、治水安全度の向上と浸水対策強化を図ってまいります。ソフト面では、逃げ遅れゼロを目指して、長岡方式の避難行動の浸透を図る住民説明会の開催や防災教育の推進、住民主体の共助による防災活動や災害弱者に対する支援強化など、様々な対策を市民総ぐるみで力強く進めてまいりたいと考えております。
次に、鳥獣対策の強化についてであります。選挙期間中も各地域の皆様から、大切に育てた野菜や収穫直前の米などの被害につきまして深刻な状況をお聞きしております。また、市内で熊による人身被害も発生して、その脅威を再認識しているところであります。今後、わなの増設やICTの活用などによりまして、効率的かつ的確な捕獲を強化し、行政と地域が一体となって鳥獣対策を進めてまいります。
続いて、2つ目の公約、健康で活力ある
まちづくりの推進についてであります。地域のために市民の皆様が主体的に取り組む活動に対して、財政的支援に加え、活動をしっかりと支えてまいります。また、コミュニティセンターの整備や町内公民館整備への補助、コミュニティ推進組織の運営費補助によって住民自治の推進と支援の充実を図ってまいります。
子ども食堂への支援についても御指摘がありました。運営費の補助をはじめ、情報交換会の開催など、子ども食堂の立ち上げや運営をこれからも積極的に支援して、全市的な展開につなげていきたいと考えております。長岡の市民協働の歴史と成果を踏まえ、全ての市民が輝き、元気に活躍できる活力ある地域共生社会づくりを進めてまいります。
次に、健康で暮らせる長岡の発信についてであります。本市においては、市内3つの基幹病院と連携体制が構築されており、市民は良質かつ適切な救急医療を享受できています。福祉につきましては、地域包括支援センターなど関係機関の連携強化によりまして、地域包括ケアをさらに推進しながら、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができる環境づくりを推進してまいります。また、ICTを活用した医療・介護連携情報システム、フェニックスネットのさらなる利用拡大を図りまして、効率的な医療・介護の体制づくりに取り組んでまいります。
子育て支援につきましては、子育ての駅を市内全域に整備したほか、妊娠、出産、育児まで切れ目のない支援を行う長岡版ネウボラを展開して、産前産後サポートの充実も図ってきたところでございます。近年、利用が高まっている放課後児童クラブの整備拡充に加え、保育環境の充実、そして配慮を要するお子さんへの積極的な支援など、多様な子育てニーズに応えていくことで、長岡で産み育てたいと思える魅力ある
まちづくりを進めてまいります。医療環境の充実や各種福祉施策、子育て支援施策を重層的に展開して、広く情報発信することで、流入人口の増加を目指してまいりたいと考えております。
次に、3つ目の公約、地域産業の活性化と人材育成についてであります。長岡地域には、多様なものづくり企業と先端技術を有する4大学1高専、そして産業支援機関が集積しております。こうした強みを生かしながら、地元企業のデジタル化や新規事業への挑戦をしっかりと支援していくことが重要だと考えております。また、若者が失敗を恐れずチャレンジできる環境づくりを推進して、新しいテクノロジーの活用やビジネスモデルの創出を目指す長岡版イノベーションを加速してまいります。
地域経済の活性化には観光も大切であります。発酵による観光と産業の拠点を目指す旧機那サフラン酒本舗をはじめとする摂田屋地区、あるいは道の駅ながおか花火館などの積極的な情報発信や誘客に努めまして、広域観光ルートの整備によって市内全域にその効果が波及するよう取り組んでまいります。
次に、未来を担う人材育成についてであります。人づくりと産業振興の拠点である米百俵プレイス(仮称)の令和5年度からの順次オープンに向けて準備を進めてまいります。まちなか図書館のほか、
子どもたちの新しい学びや、学生や若者が出会い、楽しみながら新しいことに挑戦できる場を設け、時代の変化に対応する人材を育ててまいります。
また、学校のICT化につきましては、教育活動の様々な場面でのイノベーションを起こして、
子どもたちの多彩な個性、能力、可能性を最大限に伸ばす手段の一つと捉え、推進してまいります。学校のICT環境を整備し、人材育成の加速化を図ってまいりたいと考えております。
続きまして、公約を実現するための今後の財政運営の問題についてであります。
新型コロナウイルス感染症の影響などによりまして、市税などの基幹収入の減少が見込まれております。そこで、新年度予算編成におきましては、行財政改革の取組を確実に反映するとともに、
コロナ禍による社会経済状況を踏まえながら、改めて事業の必要性、有効性、優先度を判断した上で徹底した見直しと取捨選択を行い、財源の有効活用を図ってまいります。
未来への投資については、その効果を市内全域に波及させるための方策を検討していくとともに、情報発信をしっかりと行いまして、市民の皆様の理解を得ながら取り組んでまいります。今後も持続可能な行財政運営を目指し、健全財政を堅持していきたいと考えております。
柏崎刈羽原発の再稼働につきましては、市民の不安が解消されない限り、柏崎刈羽原発の再稼働はすべきではないという姿勢を堅持してまいります。現在、国の審査結果について、国や事業者から直接市民に説明することや、県の3つの検証結果が出たら県から市民に直接説明することを要請しているところであります。また、立地自治体以外の自治体の動向を知事はどのように取りまとめていくのか、その方針を明らかにするよう県に求めております。引き続き市町村研究会等を通じ、こうした課題と徹底した安全対策を国・県、事業者に求めてまいります。
最後に、長岡の未来について私の考え方を少し述べさせていただきます。我が国は現在、急速な人口減少、少子高齢化の進行、経済のグローバル化、環境・エネルギー問題の深刻化、大規模災害の多発など大きな課題に直面しております。加えて
新型コロナウイルス感染症の感染拡大であります。しかしながら、長岡は度重なる苦難を市民の力を結集して乗り越え、今日まで発展してまいりました。今こそ米百俵の精神に立ち返り、長岡の底力を発揮するときだと考えております。生活環境をさらに向上させ、人づくりと仕事づくりを進め、将来に向け果敢に投資していくことによって、市民の幸せと長岡の拠点性の向上を実現していきたいと思います。今日まで長岡に受け継がれてきた市民協働の伝統のもと、市民の皆様の思いと知恵を結集して、若者や
子どもたちが未来に向かって明るい夢を持つことのできる
まちづくりを進めてまいります。議員各位の御理解と御協力を心からお願い申し上げる次第であります。
以上であります。
────────────────────────
△質問項目
鳥獣被害対策について
○議長(
丸山広司君) 次の質問に移ります。
鳥獣被害対策について、多田光輝議員。
〔多田光輝君登壇〕
◆多田光輝君
市民クラブの多田光輝です。通告に従い、
鳥獣被害対策について、一括方式にてお伺いさせていただきます。
今年は、例年になく全国的に鳥獣被害の目撃情報が多発しております。新潟県では、ツキノワグマの出没が多発し、各地で被害が相次ぐ中、先ほど加藤議員もおっしゃったように、平成13年以来となる死亡事故を受けて、クマ出没特別警報を発令いたしました。長岡市においては、栃尾地域を中心に熊の目撃情報が例年になく多く、さらには熊による人身被害も連続して発生しております。この場をお借りし、熊による人身被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。
また、市内中心部でもイノシシの出没情報があり、被害が心配されております。そして、市内各地では、猿やイノシシによる農作物被害も多発している状況です。本市では、4月に近年の鳥獣被害に対応すべく
鳥獣被害対策室を新設いたしましたが、今年の活動の検証が待たれるところであり、市民も効果を期待するところです。議会では、3月にも深見議員から、また本日加藤議員も
一般質問で触れられたように、市民の生命、財産を脅かす
鳥獣被害対策は本市の重大課題の一つであると個人的に感じております。
そこで、3月議会の深見議員の
一般質問の中で、市長からは「大量捕獲、大量に駆除することが果たして本当にいいのかどうかという議論も一方であり、個体数の適正管理等、どこまでそれが必要なのかということは見極めていかなければならない」との御答弁がございました。私自身も理解すると同時に、
鳥獣被害対策の難しさもあると感じております。現状の住民の肌感覚では、対策は取られているものの、逆に鳥獣が増えている状況にあると認識している中で、さらに対策を強化してほしいといった声も聞こえてきます。どの程度の対策を行えば納得できるものになるのか、また被害の軽減が図られるのか、現状の厳しさや難しさを感じる中、被害軽減に向けて少しでも前に進みたいという思いを持って質問させていただきます。
初めに、特定野生鳥獣の現状と生息域の認識について伺わせていただきます。特定野生鳥獣とは、
カラス、ツキノワグマ、猿等々の鳥獣を指し、人間の生命、身体、財産を脅かす野生鳥獣です。本質問では、市内で多数出没しているツキノワグマ、ニホンザル、イノシシを念頭に質問させていただきます。
新潟県では、ツキノワグマ、ニホンザル及びイノシシについて生息域の拡大や生息数の増加により農林水産被害等が深刻化していることから、平成28年度に令和3年度までの第二期管理計画を策定いたしました。原則からいえば、新潟県が特定鳥獣管理計画を立て、市が捕獲等を実施することとなっておりますが、猿、イノシシに関しては市でも調査しているとお聞きしております。現状、猿に関しては長岡市でテレメトリー調査を行っており、群れの調査速報をメール等で希望者に配信し、有害捕獲等の対策に役立てております。今後、今以上に効果的な捕獲、追い払い等の対策を立てるため、正確な生息域のさらなる把握が望まれます。他自治体ではGPSを使ったテレメトリー調査を行っており、成果を出しているところもあります。GPSを使った調査は、動物の行動歴を時系列で把握でき、ねぐらの特定も可能です。また、リアルタイムでGPS測位を行い、タブレットやパソコンの地図上に動物の現在位置を表示させ、追い払い等に役立てることができます。
また、熊、イノシシに関しては、今までは目撃情報や痕跡情報などから推測しておりましたが、3月議会の深見議員の
一般質問にもありましたドローンを使った目視の調査、赤外線カメラを使った動物の捕捉は、熊やイノシシなどの危険動物にも有効な方法と感じております。現状の対策は、被害に遭った場所の入り口にわなを設置するとか、近辺に現れたら花火で追い払う等の対症療法でしかなく、これらの先進技術を使った調査で野生鳥獣の正確な生息域や生息数を把握することが、より有効な対策を立てる上で必要と考えております。市のお考えをお聞かせください。
次に、児童・生徒を鳥獣被害から守る方策について質問させていただきます。ここでは主に熊を念頭に置いて御質問させていただきます。先ほど申し上げたとおり、残念ながら市内では熊による人身被害が今年は2件発生しておりまして、子どもの事故は万が一にもあってはならないことだと思います。危険性を全くゼロにはできませんが、最大限
子どもたちを守るべく質問させていただきます。
この秋、栃尾地域では熊による人身被害を受け、しばらくの間、児童・生徒の集団登下校を保護者の送迎等に変え対応していました。また、先生方や地域のセーフティーパトロールによる登下校の見守りが行われているようですが、そうした活動の上にも防ぎ難い熊の被害が発生するのではないかと私も一保護者として大変憂慮しております。10月、11月は、毎日のように熊の出没通知があり心配しておりましたし、子どもに危険が及ばないよう、地域では親としてできることは最大限やっていきたいと考えております。
中山間地域では、通常徒歩で通学している児童の中には、集落のない通学路を通ってくる子どもも少なからずいます。今回のように、熊はこういった集落の境目に多く出没することが想定されます。栃尾地域では学校の統廃合を繰り返し、広域な校区があることから、ふだんからスクールバスを使用しておりますが、そうした危険性の高い区間を
子どもたちが歩くことのないように、スクールバス等の運行には、ふだん乗車できない児童も利用できるような校長判断による弾力的な運用が必要であると考えています。
同じく熊の被害が多発している関川村の小・中学校では、長岡市の鳥獣害対策を支援する企業の「うぃるこ」が熊に遭遇した際の勉強会を開催しているという報道がありました。大人でも対応が難しいところ、万が一にも子どもが熊に遭遇した場合のことを考え、当該地域の学校を対象にこういった研修会を企画してはいかがでしょうか。
加えて、見守っていただいている先生方のいざというときの対策として、熊よけスプレーがあります。登下校の見守り時に、熊に遭遇したときの回避手段として、熊よけスプレーはイノシシや猿、有害鳥獣にも有効であると認識されています。また、防犯ベルや鈴なども効果があると考えられています。熊の出没が想定される地域の学校に、これらの対策備品を配備してはいかがでしょうか。このように熊の出没に対し、児童・生徒の安全・安心を守るためには、様々な方策を検討し、実施していく必要があると考えています。そこで、登下校時の安全確保の現状と今後の対策についての市のお考えをお聞かせください。
次に、今後の鳥獣害対策について、被害の大きいニホンザル、ツキノワグマ、イノシシの個別の対応について御質問させていただきます。
初めに、ニホンザルの被害に関してです。猿は、主に栃尾地域を中心に、近年群れで多数出没するようになりました。農作物を餌とする新世代の猿は、山にいる猿よりも繁殖力が高く、猛烈に増えている状況です。今年の栃尾地域での農作物被害は、野菜苗を植えた途端に集団で次から次へと引き抜き食べていくありさまで、耕作者が花火等で追い払っても、人がいなくなった途端に戻ってくるの繰り返しでした。一部の耕作者は、日の出から日没まで畑の見張りを行っており、体力的にも疲労こんぱいの様子です。現在、猿の対策として電気柵での防御と花火等での追い払いを中心に行っておりますが、猿は学習能力が高く、効果は限定的です。この夏の被害を受け、市からわなを増設していただきました。一定の効果は出ているものの、個体数の増加がまだまだ懸念されております。
長野県大町市では、犬を使った猿の追い払い事業を行っております。犬種にかかわらず応募でき、訓練士が犬に適性があると判断すれば、5か月間の専門訓練を受けた後、人に危害を加えない、猿だけを追う、飼い主が呼んだら戻るということを覚えれば猿追い犬として認定され、モンキードッグとして活動できます。GPSも使った効果的な追い払いに成功し、確実に生息域を山側に退けることができているようです。本市でもこのようにモンキードッグによる追い払いを提案いたします。市のお考えをお聞かせください。あわせて、本市では増えた個体をどういった方法で捕獲し、調整していくのか、お聞かせいただきたいと思います。
次に、イノシシの対策についてです。もともと積雪の多い新潟県では、近年までイノシシは生息しておりませんでしたが、少雪が続いているせいなのか、増加の一途をたどっております。イノシシは年1回の出産で四、五頭を産むので非常に繁殖力が高く、度々里山近くの農作物に甚大な被害を発生させております。基本的に臆病な動物ですが、市街地に迷い込んだ場合パニック状態となり、車や建物に被害を与えるだけでなく、人身被害を発生させる危険性を持っております。増えたイノシシの対策として、わなや狩猟による捕獲が大切です。新潟県では、個体調整の一環で狩猟期間を1か月延長しておりますが、狩猟者の高齢化や後継者不足が課題で、狩猟数の増加は限定的です。さらに、猟友会はイノシシ以外にも増えた野生鳥獣の対策にも重要な役割を担っております。これら猟友会が中心となって、市の
鳥獣被害対策実施隊が組織され、その捕獲圧を高めるための活動の充実や後継者の確保、育成が重要と考えますが、市のお考えをお聞かせください。
次に、ツキノワグマの対策についてです。ツキノワグマは本州最大の哺乳類であり、繁殖能力は高くありません。現に九州では絶滅した可能性が高く、西日本や下北半島では環境省のレッドデータブックによって絶滅のおそれのある生物に区分されております。しかし、私どもの地域では生息数や生息域の増加が指摘され、数年置きに大量出没が発生しております。これに伴い、人身事故や農作物被害が発生しており、今年がまさに大量発生の年なのではないかと言われております。
11月27日現在で、県内の出没件数は1,768件、人身被害は昨日報道されたように2名増え、18名と近年で最大の数値です。先日、栃尾地域では車と熊が衝突し、けがをした熊が一昼夜、草むらに潜む案件が発生いたしました。深夜、早朝を問わず、市の危機管理防災本部、栃尾支所、猟友会、警察が連携し、対応していただきました。幸いにも人身被害はありませんでしたが、様子をつぶさに見させていただいた中で、対応の難しさを改めて感じました。熊による人身や農作物被害の防止には、里山に出没する個体を箱わなにより積極的に捕獲していただきたいと感じております。熊に関しては、人身被害防止が最大の目標であり、住民への積極的な注意喚起が重要となります。栃尾地域では、注意喚起のため毎朝広報車や警察にパトロールしていただいておりますが、今年のような非常事態時には、火災予防運動期間の消防団の防火広報のような音を出しての道路周辺の追い払いも有効なのかもしれません。
また、住民からは、万が一にもこういった危険鳥獣と遭遇した場合、どう対応したらいいのかとよく話に出ます。
子どもたちを守る方策の中でも申し上げましたが、いざというときの対応を想定しておくことが大切です。熊に限らず、猿、イノシシに遭遇した際の対処法を出没地域に広く知らしめることが重要と思いますが、市のお考えをお聞かせください。
続いて、増えた野生鳥獣は適正に捕獲する、または元の山奥へ徹底的に戻すことが必要と先ほど申し上げましたが、野生鳥獣の活動域と人の生活領域との間に境界がないことが原因と考える中で、さらに重要な対策として、やぶ払いなどにより動物の隠れる場所をなくし、人間と野生動物の生活圏の間に緩衝帯を造ることが大切と考えます。また、人家に近い畑などで野菜の取り残しや収穫されない柿が見受けられます。野生鳥獣にとって、これらは危険を冒してまで食べたい餌に違いありません。集落など人間の生活領域に寄せつけないための不要果樹の伐採や緩衝帯の整備など、集落の環境対策について市のお考えをお聞かせください。
最後に、拡大・深刻化する鳥獣被害は、対策の支援や組織体制の充実、猟友会との連携など地域が一体となって立ち向かえば克服できる課題と信じております。一層の対策をお願いして質問を終わらせていただきます。
○議長(
丸山広司君)
磯田市長。
〔
市長磯田達伸君登壇〕
◎市長(
磯田達伸君) ただいまの多田議員の御質問にお答えいたします。私からは、今後の
鳥獣被害対策について基本的な考え方をお答えしたいと思います。
私も各地域で多くの皆さんから鳥獣被害についての御意見や御要望をお聞きしております。農業被害はもとより、
市民生活や地域生活への大きな脅威になっていると実感しているところであります。今年度は
鳥獣被害対策室を設置して被害防止策を強化しておりますが、住民の皆さんの不安は一向に解消する兆しを見せていないということで、私の認識が甘かったのではないかと反省しているところであります。
全国的に見られるこうした鳥獣被害の急増の原因が何であるのか、あるいは生態系全体で何が起きているのかということについては、まだ原因究明がなされていないというふうに私は感じております。少なくとも県全体の実態が解明されないと、長岡における適切な個体数の管理も難しいのではないかと感じております。しかしながら、長岡市域での猿、イノシシ、熊などの生息数や出没数は急増しているのが現実でありますので、長岡市の
鳥獣被害対策の強化が急務であると考えているところであります。まずは、さらなる組織強化を図りながら、個体数を減少させるための捕獲の強化をやっていきたいというふうに思います。わなの増設や、御指摘がありましたようなドローンやICT技術を活用した効率的な捕獲をやってまいりたいと思います。また、従来からの電気柵の設置の拡大、追い払いの強化、不要果樹の伐採など、住民の皆様の協力をいただきながら、
鳥獣被害対策を強化してまいりたいというふうに思います。
いろいろな御提案をいただいた中で、何が効果的か、いろいろなことをやってみたいというふうに思いますが、またこれから来年度の予算編成の中で、個体数については今までの捕獲数を大きく超えた目標を立てながら捕獲をやっていきたいと思います。そして、御指摘のありましたような里山環境といいますか、居住環境の周りにある、例えば柿とか栗とかそういったものがこの秋にいっぱい実って、おいしそうなものを目がけてくるのかなという思いもするわけでありますので、そういったものを伐採する。あるいは、雑木が物すごく大きくなって、里山か森林か区別できないような地域も散見されますので、そうした環境の整備につきましても、住民の皆様と協力して対策に取り組んでまいりたいというふうに思います。河川内の樹木の伐採等も、いわば獣道を担っているというふうな御指摘もありますので、そういったことについては新潟県にも強く要望しておりますが、今後ともそういった総合的な対策を強化してまいりたいと考えているところであります。
私からは以上でありますが、個々の質問につきましては環境部長、教育部長、
農林水産部長からお答えを申し上げます。
○議長(
丸山広司君) 若月環境部長。
〔環境部長若月和浩君登壇〕
◎環境部長(若月和浩君) 私からは、特定野生鳥獣の現状と生息域の認識についてお答えいたします。
近年増加している特定野生鳥獣による被害の抜本的な対策を行う上で、正確な生息域や生息数を把握することは重要であると捉えております。市では、平成28年度からテレメトリー調査を実施し、令和2年6月現在、猿4群れ、190匹を把握し、メール配信などによる情報提供を行い、地域住民から追い払いなどの対策に活用していただいております。また、今年度から農業共済組合と連携したドローンによる生息域などの把握も始めており、今後もGPSなどの先進技術の活用に向けた研究を続けてまいります。
私からは以上であります。
○議長(
丸山広司君) 小池教育部長。
〔教育部長小池隆宏君登壇〕
◎教育部長(小池隆宏君) 私からは、児童・生徒の登下校時の安全確保の現状と今後の対策についてお答えいたします。
まず、現状につきましては、9月の熊による人身被害の後、栃尾地域の小・中学校では外出時の熊鈴の携行をはじめ、早朝や夕暮れ時の外出や単独行動を控えることなど、発達段階に応じて児童・生徒に指導をいたしました。その上で、危険な区域では、教職員が可能な限り通学路の巡回や1人で帰宅する児童・生徒の引率を行うとともに、地域のセーフティーパトロールへも随時情報提供を行い、見守りに協力をいただいております。また、スクールバスを利用する児童・生徒の保護者に対しては、登下校時にバス停までの送迎をお願いしています。さらに、徒歩で通学している地域の児童・生徒であっても、家並みがないなど危険が想定される場所では、可能な限りスクールバスに乗車できるよう対応してまいります。
なお、登下校時に児童・生徒の見守りを行う栃尾地域の教職員が熊に遭遇した場合に備え、各学校に対し、熊よけスプレーを早急に配備するよう指示し、先日配備し終えました。市街地にまで熊が出没する中、保護者、地域、学校の連携による見守り活動と安全指導の徹底と継続が児童・生徒の人身被害を防ぐものと考えております。今後も現在行っている
子どもたちを守る取組を徹底するとともに、
子どもたち一人一人が生まれ育った地域の豊かな自然と共存するために、自然界の仕組みを理解し、鳥獣被害に遭わないための知識を身につけていくことも重要であると考えております。市といたしましても、学校が主体となって、専門家の知見も交えながら、
子どもたちの安全教育がしっかり進められるよう働きかけてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(
丸山広司君) 安達
農林水産部長。
〔
農林水産部長安達敏幸君登壇〕
◎
農林水産部長(安達敏幸君) 最後に私からは、今後の
鳥獣被害対策について個別の御質問にお答えいたします。
初めに、猿の対策についてお答えいたします。御質問にありましたとおり、猿による農業被害を軽減するためには、畑などに出没する悪質な個体の追い払いと捕獲を効果的に行うことが重要であります。今年は、栃尾地域における猿の出没増加に対応するため、追い払い用の花火を各集落に配布し、今まで以上に住民の皆様から追い払いに取り組んでいただきました。また、捕獲につきましても、わなの増設による捕獲圧の強化を行い、捕獲数も11月末現在で57頭となり、昨年度の2倍以上となっております。先ほど市長からもお答えいたしましたが、今後もさらなるわなの増設や、見回りの負担を軽減するICT技術を活用した効率的な捕獲活動を一層進めるとともに、引き続き電気柵の設置の支援など被害防止の強化を図ってまいります。
また、議員より御提案いただきましたモンキードッグによる追い払いも、猿を山間部に戻す取組としては効果的な施策であるものと考えております。一方で、導入に当たっては、犬の飼育や訓練など、地域住民の皆さんの協力も不可欠であることから、今後住民の皆さんの御意見をお伺いしながら検討してまいりたいと考えております。
次に、イノシシ対策でありますが、目撃情報や被害の痕跡から、市内の生息数は増加傾向にあり、地域も拡大しているものと認識しております。これらのことを踏まえまして、秋口から
鳥獣被害対策実施隊によるくくりわなでの捕獲を開始し、11月末現在で29頭の捕獲となっております。また、今後も被害拡大が見込まれることから、捕獲圧のさらなる強化が必要であり、冬季の一斉捕獲や夏季のわな捕獲を強化することが肝要であると考えております。このことを踏まえまして、
鳥獣被害対策実施隊の活動をより充実させるために、捕獲意欲の向上を目的とした報奨金制度の創設、くくりわなの増設に伴う購入経費の補助など、様々な方策を検討していきたいと考えております。また、
鳥獣被害対策実施隊の約70%が60歳以上であることから、引き続き猟銃免許やわな免許取得の費用を助成するとともに、地元猟友会と連携し、後継者の確保に向けたPRや育成に努めてまいりたいと考えております。
次に、危険鳥獣に遭遇した際の対処方法の市民への周知についてでありますが、熊に関しましては、現在専門家のアドバイスを受けながらホームページや市政だよりなどを通じて正しい対処法の周知に努めておるところであります。今後もイノシシや猿を含め、危険な獣類に遭遇した場合に身を守るための対処方法について、住民研修も取り入れるなど、できるだけ市民に分かりやすくお伝えしてまいりたいと考えております。
最後に、集落環境の整備についてですが、野生鳥獣を寄せつけない取組として、集落など地域ぐるみの環境整備は大変有効であると考えております。中山間地域では、人口減少、高齢化などにより、空き家の増加や人手不足から熊などの餌となり得る作物残渣や果実の放置など管理が行き届かない状況が見受けられます。このような状況の改善を図るため、先ほど市長からもお答えいたしましたが、集落に野生鳥獣を引き寄せる要因となっております不要果樹の伐採など、地域ぐるみで行う活動へのさらなる支援についても検討してまいりたいと考えております。
以上であります。
────────────────────────
○議長(
丸山広司君) この際、20分程度休憩いたします。
午後2時26分休憩
────────────────────────
午後2時45分開議
○議長(
丸山広司君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
────────────────────────
△質問項目
新型コロナウイルス対策について
障害者の雇用促進について
図書館活動の充実について
高等総合支援学校における
通学支援について
○議長(
丸山広司君) 次の質問に移ります。
新型コロナウイルス対策について、障害者の雇用促進について、
図書館活動の充実について、
高等総合支援学校における
通学支援について、笠井則雄議員。
〔笠井則雄君登壇〕
◆笠井則雄君 日本共産党議員団の笠井則雄であります。
新型コロナウイルス対策について、障害者の雇用促進について、
図書館活動の充実について、
高等総合支援学校における
通学支援についての4点について、一括方式で
一般質問を行います。
1番目に、
新型コロナウイルス対策についての質問であります。新型コロナウイルスの最前線で2月からずっと緊張状態を強いられている中、頑張っていただいている医療・介護・福祉従事者の皆様へ心から感謝申し上げたいと思います。新型コロナウイルス感染者数は世界で6,000万人を超えました。9月議会で
一般質問した時点では約2,500万人でしたので、3か月で2倍を大きく超え、世界では感染拡大が続いております。国内の患者数は14万人を超え、重症者数が最多を更新するなど心配は尽きません。新潟県の感染者数も11月28日現在で329人となり、介護老人保健施設でのクラスターなども起きております。
11月24日、厚生労働省に助言する専門家組織は、地域によっては既に急速に感染が拡大しており、今のままでは医療体制や保健所の業務に重大な影響を生じると指摘した分析結果をまとめ、GoToトラベルの見直しなどを政府や自治体に求めております。また、重症者の増加について、尾崎東京都医師会長は、「重症化を抑えるということは、高齢者に感染を広げないということです。そのためには、医療施設、高齢者施設について、入院、入所している人、働いている職員などに定期的にPCR検査をやり、感染拡大を事前に防ぐことが重要であります。今政府に求められていることは、PCR検査費用や体制について国が責任を持つべき」と述べております。
私ども日本共産党の志位和夫委員長は、11月12日、感染拡大の第3波到来を直視し、検査・保護・追跡の抜本的強化の提言を発表させていただきました。提言では、①大規模・地域集中的検査、社会的検査を政府の大方針に据え、推進すること。②感染追跡を専門に行うトレーサーを確保し、保健所の体制を抜本的に強化すること。③医療崩壊を絶対起こさせないために、医療機関の減収補填、宿泊療養施設の確保をすることの3点であります。感染状況は厳しい状況が続いていますが、長岡市はこの間、いち早くPCR検査センターを立ち上げ、長岡市医師会や基幹3病院などの協力により医療体制の確保が図られ、市民の安全・安心につながっていると考えます。
そこで、1つ目の質問は、市内及び県内の感染状況についてであります。先ほど述べましたように、県内外で新型コロナウイルスの感染が急速に拡大していますが、市内及び県内の感染状況と対応策をお伺いします。
2つ目の質問は、医療機関への財政支援についてであります。新型コロナウイルス対応に当たる医療機関の経営も深刻化しております。政府は医療機関支援として3兆円の緊急包括支援交付金を計上していると説明していますが、医療現場に届いた額は10月末時点で5,200億円と全体の2割にも満たないことが小池晃参議院議員に示された政府資料からも判明しました。11月17日の参議院内閣委員会で田村智子参議院議員が、「医療機関の減収補填に踏み出さなければ、検査や治療の支障にもなる」と述べ、医療崩壊を起こさせないための政治決断を強く求めたところであります。
また11月17日、北信越市長連盟も厚生労働省などを訪れ、新型コロナウイルスで経営が苦しい医療機関への支援拡充を要望したと報道されております。急速な全国的感染拡大に伴い、地域によっては病床や医療体制が逼迫しています。医療機関への減収補填で医療体制を全力で守ることは喫緊の課題と考えます。長岡市としても財政支援を国や県に強く求めるべきと考えますが、市の考えを伺います。
3つ目の質問は、発熱外来についてであります。インフルエンザとの同時流行の時期を迎え、国民、市民の心配は尽きません。新潟県は11月6日、同時流行に備えた新たな相談・受診体制方法を公表しました。発熱症状のある患者を診療、検査する地域の医療機関約500か所を指定し、運用を始めたと聞いております。厚生労働省は、インフルエンザとの同時流行による患者急増を見据え、従来の保健所中心の方針から身近な診療所などで検査や診療を行う体制に切り替えたとしております。院内感染や風評被害から指定に消極的な医療機関もあり、指定済みの医療機関は2割にとどまっているとしております。
そこで質問です。①発熱患者の診療体制についてであります。先ほど述べたように、新潟県は11月6日、インフルエンザとの同時流行に備えた新たな相談・受診体制を公表し、県新型コロナ受診・相談センターを開設しました。市は、発熱患者の診療体制についてどう対応するのか伺います。
②発熱患者の受診方法についてであります。県の方針を受けた発熱患者の新しい受診方法及び市民への周知について伺います。
4つ目の質問は、長岡市PCR検査センターの環境整備についてであります。市のPCR検査センターは、医師と看護師が外に出て検体を採取するドライブスルー方式で好評であります。冬期に向けた環境整備が必要であると考えますが、市の方針を伺います。
5つ目の質問は、病床等の整備状況についてであります。厚生労働省は11月20日、新型コロナウイルス患者の病床利用率を公表しました。新潟県は、1週間前に比べ10ポイント以上伸び、15%となりました。県の病床及び宿泊療養施設の整備状況をお伺いします。
2番目の質問は、障害者の雇用促進についてであります。障害者雇用について、障害者の雇用の促進等に関する法律により、①障害者は労働者として能力を発揮する権利が与えられている。②障害者には職業人として自立するよう努める義務がある。③事業主には社会連帯の理念のもとで、障害者である労働者が職業人として自立できるよう協力する責任を有する。これらが考えのベースにあると言われております。制度としては、雇用促進法により雇用率と雇用納付金制度が主な骨格とされております。しかし、2018年に、法律をつくった中央省庁が義務づけられている障害者の雇用の割合を42年間にわたり水増しをしていたことが発覚し、障害者団体から怒りの声が上がったのも無理からぬことと思います。制度を所管する立場である厚生労働省及び国等は、これを重く受け止め、再発防止の徹底と障害者の活躍の場の拡大に向けた取組を強める観点から、2019年6月に障害者雇用促進法の改正を行いました。また、来年3月1日からは、障害者の法定雇用率が民間企業は2.3%に、国・地方公共団体は2.6%に、教育委員会は2.5%に引き上げられ、関係機関と連携した障害者の雇用促進や職場定着に向けた取組が一層求められるところであります。
長岡市はこの間、ハローワーク長岡や長岡商工会議所などと連携し、障害者の雇用促進を行ってきました。障害者の雇用促進に向け、障害者就労支援推進員の配置、障害を持つ方の就職合同面接会や
高等総合支援学校の現場見学会などを実施してきたことは承知しております。さらに、最近では障害者福祉施設利用者就労を進めるためのヒアリング調査を長岡市が行い、障害者就労促進連絡会の開催準備が進められると聞いておるところであります。
そこで、取組と課題について4点伺います。1つ目の質問は、障害者多数雇用事業者からの調達制度についてであります。障害者を多数雇用している企業や、関係機関の努力により実績も上がっていると聞いているところであります。障害者多数雇用事業者からの調達制度について、要件と実績、評価及び周知・啓発についてお伺いいたします。
2つ目の質問は、障害者就労施設からの物品等調達についてであります。障害者優先調達推進法を受け、長岡市は毎年度、長岡市障害者就労施設等からの物品等の調達方針を決め、取組を強めております。例年6月頃に福祉課長から各所属長に調達予定調査を行うなど、きめ細かな対応で事業進捗を図っているところであります。そこで、令和元年度の目標と実績、評価及び令和2年度の調達目標や取組内容をお伺いいたします。
3つ目の質問は、障害者雇用促進職場体験実習等受入事業(市役所実習)についてであります。職業能力の向上を目指し、2つのタイプで実施していると承知していますが、改めて障害者雇用促進職場体験学習等受入事業の目的及び実績についてお伺いいたします。
4つ目の質問は、障害者ワークステーション運営事業についてであります。福祉課内に障害者ワークステーションを設置し、民間就労に向けた業務経験を積んでいると聞いております。そこで、障害者ワークステーション運営事業の目的や事業内容について改めてお伺いいたします。
3番目の質問は、
図書館活動の充実についてであります。今年は、図書館法施行70年の節目の年であります。法は、公共図書館の基本を定め、社会教育法の精神に基づき、国民の教育と文化の発展に寄与することを目的とすると規定し、そのために専門職である司書などの配置を定めているところであります。2005年に文字・活字文化振興法が成立し、公立図書館と学校図書館の振興連携をうたうなど、図書館にとって大きな後押しとなっております。図書館が図書の貸出しや児童・生徒への読書支援につながることは評価しますが、調査研究機能やデジタル情報化への対応も求められているところであります。
図書館活動の充実について3点質問いたします。
1つ目の質問は、小・中学校図書館への学校司書配置についてであります。学校図書館法第6条では、学校に司書教諭のほかに学校司書を置くように努めなければならないと規定されております。平成28年12月に実施した小学生対象の読書アンケートによれば、「あなたは学校の図書室や学級文庫の本をよく読みますか」の質問に、「よく読む」、「たまに読む」の比率は76%であります。
子どもたちに期待されている学校図書館には様々な情報資料が収集されることが重要であります。
そこで質問です。①
子どもたちの教育活動において、学校図書館の役割は重要であると考えます。平成30年度から小・中学校に配置されている学校司書配置事業の成果について伺います。また、
子どもたちの利用促進や司書関係者の管理業務向上のために、バーコードで管理できる図書館情報システムを全校に導入すべきと考えますが、現状と導入目標を伺います。
②市立図書館に行く機会の少ない
子どもたちにとって、最初に出会う図書館が学校図書館であります。本や情報を読むことで得られる感動や知らないことを知る喜び、面白さも体験できます。学校における学校司書の役割がますます求められております。現在、会計年度任用職員の学校司書は全市域で9人配置されており、1人が9校から10校を担当しております。宮内中学校では、おおむね2週間に1回の勤務と聞いております。せめて1週間に1回は各校を回れるようにするために学校司書の増員が必要でありますが、市の考えをお伺いします。
2つ目の質問は、中央図書館など秋の読書週間の取組についてであります。11月7日には中央図書館が24時まで開館し、夜の図書館で読書をゆっくり楽しむなど、初めての企画も見られました。読書週間の取組や評価についてお伺いいたします。
3つ目の質問は、長岡市子ども読書活動推進計画についてであります。この活動計画の基本は家庭、地域、保育園、幼稚園、学校、図書館等のネットワークを生かした活動を推進すること、すなわち関係機関の連携で
子どもたちの読書活動を推進することは承知しております。
そこで質問であります。①市は平成25年4月に長岡市子ども読書活動推進計画を策定し、5年にわたって様々な取組を行ってきました。第1次計画の総括、評価について伺います。
②子どもの自主的な読書活動を推進するためには、地域、学校、図書館等の関係機関の連携が必要と考えますが、計画期間を含め、第2次推進計画について伺います。
4番目の質問は、
高等総合支援学校における
通学支援についてであります。長岡市立総合支援学校の沿革について述べます。当時の多くの関係者の努力で、平成6年4月に待望の長岡市立養護学校が開校しました。平成11年に第1回高等部入学式、生徒数の増加に伴い、平成19年4月に高等部棟の新校舎が竣工しました。高等部開学時から自力通学が困難な児童への通学バスの要望がありました。その後、保護者会などでバスなどを借り上げた時期もあったと聞いているところであります。令和元年7月から、教育委員会をはじめ関係者の努力でジャンボタクシーによる
通学支援が行われております。
そこで質問です。①ジャンボタクシーによる
通学支援についてであります。自力通学が困難な生徒を対象としたジャンボタクシーによる
通学支援の内容について伺います。
②生徒の負担軽減について伺います。総合支援学校は、路線バスなどを活用した自力通学が原則ですが、最寄りのバス停から学校までの距離があること、冬場は雪で大変なことなど生徒の負担を軽減する取組が必要と考えますが、市の考えをお伺いいたします。
○議長(
丸山広司君)
磯田市長。
〔
市長磯田達伸君登壇〕
◎市長(
磯田達伸君) ただいまの笠井議員の御質問にお答えいたします。私からは、新型コロナウイルスの感染状況と今後の対応策についてお答え申し上げます。
全国的に
新型コロナウイルス感染症が再び拡大しております。新規感染者数も急増しているということでありますが、市内、県内においても増加傾向が見られ、直近では市内で12例、県内で331例となっております。本市においては、市中感染やクラスターが発生している状況にはございませんが、県内においては介護施設や小学校等でのクラスターが発生しており、県は独自に注意報を発令しているところであります。
なお、県内には現在重症患者はおらず、入院病床が逼迫する状況にはまだないと聞いているところであります。今後、冬を迎え、大都市圏を中心に感染拡大が懸念されますので、感染リスクを避けるための注意喚起や風邪症状のある方の早めの受診、消毒や換気などの基本的な
感染拡大防止対策について引き続き
長岡市民の皆様に啓発していくとともに、基幹3病院や医師会の皆様と協力、連携しながら、さらなる医療機能の強化を図ってまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、今後も感染状況に臨機応変に対応してまいります。
残りの御質問につきましては、
福祉保健部長、教育部長からお答え申し上げます。
以上であります。
○議長(
丸山広司君) 近藤
福祉保健部長。
〔
福祉保健部長近藤知彦君登壇〕
◎
福祉保健部長(近藤知彦君) 私からは、
新型コロナウイルス対策のうち、市長が答弁した以外の項目及び障害者の雇用促進についてお答えいたします。
まず、医療機関への財政支援についてお答えします。本市は県市長会に対し、受診控えにより経営が逼迫している状況などを伝え、県市長会は7月9日に国に対し要望活動を行ったところです。また、11月17日には本市も参画する新型
コロナ禍から地域医療を守る北信越市長連盟が国に対し支援拡充を要望いたしました。今後も医療現場の経営状況等を把握し、国や県に対し、必要な支援を求めてまいります。
次に、発熱外来の整備状況についてお答えします。本市は9月補正におきまして、長岡市医師会に補助金を交付し、市内の発熱患者の診療体制整備を支援してまいりましたが、現在市内のかかりつけ医で発熱診療を行える診療所が約70か所、このうちPCR検査等を実施できる診療所は25か所程度整備されている状況であります。発熱患者の外来受診の方法につきましては、発熱等の症状がある場合、まずはかかりつけ医に電話で相談いただき、またかかりつけ医がいない、相談先が分からないなどの場合は、24時間体制の新潟県新型コロナ受診・相談センターに相談いただき、受診可能な医療機関を紹介してもらうことになっております。このことにつきましては、市政だより12月号や市のホームページにおきまして、引き続き市民に十分周知してまいりたいと考えております。
次に、PCR検査センターの環境整備についてお答えします。同センターを運営する市医師会と協力し、冬場に向けたセンター内の動線確保のための除雪体制の整備と、従事者の雨や雪対策をしっかり行ってまいります。なお、11月20日から同センターの稼働日数がこれまでの週4日から週5日体制となり、検査体制の強化が図られたところであります。
それから、病床等の整備状況についてお答えします。国の推計による新潟県内のピーク時の患者数は入院が361人、宿泊療養が167人、合計528人と試算されております。これに対して、県全体における感染者受入れ病床の数は、宿泊療養施設を含め632床となっており、ピーク時の感染者数を上回る病床が確保されております。本市におきましては、長岡赤十字病院をはじめとした基幹病院等に必要な病床が確保されております。
続きまして、障害者の雇用促進についてお答えします。まず、障害者多数雇用事業者からの調達制度についてお答えします。これは物品調達や清掃などの市の業務について、法定雇用率を達成している登録企業に対し、優先的に随意契約の相手先や入札時の指名業者とする制度です。昨年度は8事業所、253件、8億9,900万円の実績となっており、障害者の就労促進を図る上で一定の効果があったものと評価しております。ホームページや市政だよりなどに加え、事業所が入札参加申請手続を行う際や事業所訪問時に周知しております。
次に、就労施設等からの物品等の調達についてお答えします。これは、市が花苗や公園管理委託など、障害者就労施設等が提供する物品や役務の優先的な調達に努めることで、施設等の運営基盤強化などにつなげる取組であります。調達目標及び実績額につきましては、令和元年度は目標額7,400万円に対し7,307万円でした。今年度の目標額は、令和元年度と同額の7,400万円としております。近年の調達実績は横ばいであり、今後も着実な取組が必要と考えております。引き続き施設側の提供物品等を職員ポータル等で周知するほか、市が求める物品等を施設側に情報提供するなど、調達推進に努めてまいります。このほか、今年度は障害者施設による市職員向け商品販売会を開催し、パンや洋菓子、アロマオイルなど32万円を売り上げました。こうした取組を含め、施設等の受注拡大を後押ししてまいります。
続きまして、体験実習等の受入れ事業についてお答えします。この事業は、一般企業への就労を目指す障害者が職場で求められるマナー等を習得するために、市役所福祉課内において支援員の指導を受けながら体験実習を行うもので、令和元年度は延べ29人を受け入れました。この事業の次のステップとして、企業で実習する際に障害者と受入れ企業側との橋渡し役を担うジョブサポーターを派遣する取組を行っており、令和元年度は25人が利用し、11人が一般就労をしております。
続いて、障害者ワークステーション事業についてお答えします。この事業は、市が率先して障害者雇用を推進するため、市役所福祉課内に勤務拠点を設け、障害者が専属の支援員によるサポートを受けながら、民間企業等で自立して働くスキルを身につけられるよう育成支援をしていくものであります。7月から業務を開始し、3名の方を雇用して、市役所の22の部署から依頼のあったナカドマの除菌作業や古紙回収、パソコン端末の配送作業などを行っております。こうした経験を通じて、民間企業等での就労へとステップアップできるよう、しっかりと支援してまいります。
私からは以上です。
○議長(
丸山広司君) 小池教育部長。
〔教育部長小池隆宏君登壇〕
◎教育部長(小池隆宏君) 私からは、まず
図書館活動の充実についてお答えします。
初めに、学校司書配置事業の成果についてですが、今年度は実施3年目を迎え、学校司書と担当教員が連携して学校のニーズに対応できる体制が整ってまいりました。これにより、図書館の環境整備や蔵書管理、読み聞かせやお薦め図書紹介コーナーの設置など、
子どもたちが読書に親しむための活動が充実いたしました。また、学校司書が図書館ボランティアの指導を行い、連携が進むことで、活動の活性化が図られております。図書館情報システムにつきましては、現在小学校12校、中学校6校の計18校に導入しておりますが、校内の蔵書管理や貸出し事務などの効率化にとどまっているため、今後は学校間や市立図書館との相互貸借を含めたネットワーク化について研究したいと考えております。
次に、学校司書配置体制の拡充についてお答えします。議員御指摘のとおり、学校司書は現在9人で、各校2週間に1回程度の配置ですが、例えばボランティアの来校日や米百俵号巡回日など、学校が希望する日程に対応するため、ニーズに応じた柔軟な配置とするよう努めております。また、本棚の大幅な配置変更や大規模校での新刊図書の受入れなど人手を要する作業には、複数の司書を連日配置するなどの工夫を行っております。今後は、学校司書がより専門性を生かし、
子どもたちに直接関わる業務を優先できるよう、掲示物の作成や蔵書点検等の軽作業はボランティアに任せるなど、役割分担や連携を図ってまいりたいと考えております。
次に、秋の読書週間についてお答えいたします。今年度の新たな取組として、議員からも御紹介がありましたとおり、中央図書館では11月7日の土曜日に夜の図書館を楽しむ会として、様々なミニイベントも行いながら、開館時間を夜中の12時まで延長し、若い方や親子連れが多く来館されました。また、地域図書館では子どもが自分の気に入った本を薦め合う催しなどを行い、図書館や本に親しむ読書週間にふさわしい成果を上げたと考えております。
次に、子ども読書活動についてお答えいたします。第1次長岡市子ども読書活動推進計画では、平成25年度から平成29年度までの5年間で成長段階に合わせた様々な取組を実施し、本に興味を持つ子どもが増えるなどの成果を上げました。一方で、子どもの生活も多様化し、家庭で本に関わる時間の確保が困難な傾向にあることが今後の課題とされました。これらの成果と課題を踏まえ、平成30年度から令和4年度までの第2次計画では、3つの基本方針を定めました。1つは、成長段階に応じた読書環境の整備ということで、例えば乳幼児期では保護者が読み聞かせなどの本を選びやすいように絵本のセット貸出しを始めております。2つ目は、子どもの自主的な読書活動を推進するための関係機関の連携強化として、児童館への本の貸出しなどを進めていきます。3つ目は、読書に親しむ機会の充実として、本や図書館に親しむイベントをさらに工夫して行い、
子どもたちの読書時間を増やしていきます。こうした取組により、次世代を担う
子どもたちが読書を通じて豊かな情操と生きる力を育むことができるよう、読書活動のさらなる推進を図ってまいります。
次に、
高等総合支援学校における
通学支援についてお答えいたします。自力通学が困難な生徒の
通学支援と保護者の負担軽減を目的に、令和元年7月から通学用のジャンボタクシーを運行しております。利用料については、保護者から毎月、一時的に負担をしていただいておりますが、県の特別支援教育就学奨励費で後日補填されることから、金銭的な負担は生じておらず、送迎の負担も軽減されたと感謝の声を頂いております。
最後に、学校から最寄りのバス停まで距離があることの負担軽減につきましては、市といたしましても路線バス事業者に学校の近くまでの乗り入れについて要望していきたいと考えております。
私からは以上です。
○議長(
丸山広司君) 笠井則雄議員。
〔笠井則雄君登壇〕
◆笠井則雄君 御答弁ありがとうございました。2点にわたり再質問させていただきます。
初めに、バーコードを利用した学校図書館の情報システムについて御答弁いただいたところでありますが、今18校の小・中学校にそのシステムがあるということであります。また、後段に教育部長から図書館とのネットワーク化などの話があったわけでありますから、そういうことを考えますと、質問の中でも話をさせていただきましたが、早い時期に導入目標を立ててきちんと行わないと、結果的には絵に描いた餅になるわけであります。図書館とのネットワーク化をするには、最低限度バーコード化が必要だというふうに思いますので、導入に対する考え方について改めてお聞かせ願いたいと思います。
2点目は、新型コロナウイルスの発熱外来についてであります。再質問で確認させていただきたいのですが、新潟県のホームページを見ますと、今
福祉保健部長からお話がありましたように、新潟県新型コロナ受診・相談センターについて、イラスト入りで発熱、せき、喉の痛み等の症状のときは、まず電話でかかりつけ医など地域の医療機関に聞くこととあります。ただ、長岡市内には約70か所の診療所があるわけですから、例えばAさんがかかりつけ医にお電話したところ、自分のところはそうでないということも当然出てくるわけであります。また、この図式を見ますと、今まであまりお医者さんと縁のない方については、新潟県新型コロナ受診・相談センターに電話で連絡することになっております。市長からもお話がありましたように、今はまだ一定程度落ちついているような状況でありますが、今後は新型コロナウイルスだけじゃなくてインフルエンザと同時流行する危険性もあるわけであります。そこで、ひとつお聞かせ願いたいのは、長岡市内の70か所の診療所の一覧表について、新潟県などから資料を入手して、長岡市でその診療所を把握し、いざというときに緊急的な対応がいろいろできるのかどうかをお聞かせ願いたいと思います。
○議長(
丸山広司君) 小池教育部長。
〔教育部長小池隆宏君登壇〕
◎教育部長(小池隆宏君) 今ほど再質問がありました図書館情報システムについて答弁させていただきます。
先ほどの導入したシステムにつきましては、校内の蔵書管理や貸出し事務の効率化にとどまっているというのが現状でございます。今後につきましては、効率的な行財政運営を確保する中で費用対効果を検証しながら、新たな取組、学校間の貸借、それから市立図書館とのネットワークの今後の在り方について早急に検討を進めてまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(
丸山広司君) 近藤
福祉保健部長。
〔
福祉保健部長近藤知彦君登壇〕
◎
福祉保健部長(近藤知彦君) 発熱外来の対応についての御質問にお答えいたします。
長岡市内の70か所というのがどこの医療機関かというのは公表されておらず、県も公表はしておりません。ですが、市としても市民の方から相談やお問合せがあれば、長岡保健所と連携しながら、何らかの対応ができる医療機関の御案内などをできるよう、市民対応を検討していきたいというふうに考えております。
以上です。
○議長(
丸山広司君) 笠井則雄議員。
〔笠井則雄君登壇〕
◆笠井則雄君 ありがとうございました。発熱外来について、
福祉保健部長からできる限りいろんな対応ができるような検討や協議をしていきたい旨の答弁がありました。国内で起こっている新型コロナウイルスの状況を見たり、インフルエンザもまだ流行期に入っていないようでありますが、去年までの状況を見ると、この対応については念には念を入れて、市民が安心できる、危機管理上も大丈夫だという長岡をつくっていただきたいということで再々質問させてもらうところであります。
市民が一番困るのは、発熱症状が出た場合、インフルエンザなのか新型コロナウイルスなのか、あるいはノロウイルスなのか分からないということであります。少し古い記事でありますが、インフルエンザなどの流行が続くと、いずれどうなるかということで当時の新潟日報を幾つか見させていただきました。表題だけでありますが、県内インフル過去最多、県内インフル3週間連続警報、ノロウイルス流行本格化、12月3日、インフルエンザ今冬初の登校自粛などの記事が出ているところであります。インフルエンザだけを考えても、年によってはこういう大流行があるわけであります。今のような状況であれば、私が心配することはないのかも分かりませんが、インフルエンザなどの大流行という兆しがあると、同じ発熱の症状ですから、市民はどうしていいか分からないわけです。そういうことを考えると、さきのAさんのようにかかりつけ医がその70診療所に入っていないと、インフルエンザなどの流行時期になると本当につないでもらえるのか、あるいは県の新型コロナ受診・相談センター、電話番号025─256─8275、これが開設されていますが、全県に1つということになれば本当にパンクしないのかどうかも含めて市民の心配は尽きない、このように私は思うところであります。
また、本当にこういう状況で長岡市の危機管理対応ができるのか、そこにも疑問が出てくるところであります。しっかりと新潟県に掛け合っていただき、長岡市が発熱外来の診療所の名簿をきちんと入手して、万全な体制を構築することが強く求められているのではないかと思うところであります。県の直通の電話だけじゃなくて、長岡市も市民周知の、あるいは新しい電話相談窓口を立ち上げるということも含めて、改めて市の危機管理から考えた対応策についてお伺いしたいと思います。
○議長(
丸山広司君) 近藤
福祉保健部長。
〔
福祉保健部長近藤知彦君登壇〕
◎
福祉保健部長(近藤知彦君) 今ほど議員から御提案がありましたとおり、市民の不安を払拭するよう、相談対応をしっかりとやっていきたいというふうに思っております。まずは県の新型コロナ受診・相談センターがあるわけですけれども、本市においては健康課で電話も含めて相談対応を行っておりますので、健康課のほうでも相談対応ができるよう、県と連携しながら市民の不安解消に努めてまいりたいというふうに考えております。
以上です。
○議長(
丸山広司君)
磯田市長。
〔
市長磯田達伸君登壇〕
◎市長(
磯田達伸君) 私から、今までの経緯も含めてお答え申し上げたいと思います。対応については今
福祉保健部長が申し上げたとおりでありますが、今後の感染拡大を見据えたときにこれで大丈夫かというふうな御趣旨かと思います。そういう意味では、継続的に医師会あるいは基幹3病院の院長と私もじかに意見交換をさせてもらいながら、現在70か所という発熱外来の数をできるだけ増やしていくと。あらゆる医療機関で受けられるような体制を取っていただくことをお願いしながら、この数は固定されたものではないというふうな認識を持っております。実際に基幹3病院あるいは70か所の発熱外来に患者が集中したときにどうなるかというのは、医師会のほうとしても当然認識しているわけでありますので、今後新潟県あるいは長岡市の感染状況を見ながら、今の体制を強化していく方策については、しっかりと協議して対応してまいりたいというふうに思います。
以上であります。
────────────※───────────
○議長(
丸山広司君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。
本日は、これをもって散会いたします。
午後3時34分散会
────────────※───────────
〔諸般の報告〕 令和2年12月1日
1 議員の表彰状の贈呈について
令和2年度新潟県知事表彰において関正史議員が表彰状を贈呈されました。
2 附属機関等の委員の推薦について
附属機関等の委員について、
加藤一康議員の逝去に伴う推薦依頼がありましたので、次のとおり推薦いたしました。
長岡市都市計画審議会
五十嵐 良 一
3 市政に対する
一般質問について
次のとおり市政に対する
一般質問の通告がありましたので、それぞれ関係機関へ通知いたしました。
(1) 市長2期目への決意について
加 藤 尚 登
(1)
鳥獣被害対策について
多 田 光 輝
(1)
新型コロナウイルス対策について
(2) 障害者の雇用促進について
(3)
図書館活動の充実について
(4)
高等総合支援学校における
通学支援について
笠 井 則 雄
(1)
コロナ禍で課題となった出産、育児、働き方について
(2) 子宮頸がんの予防について
荒 木 法 子
(1) 今後の市政運営について
関 充 夫
(1) 介護保険事業と介護予防・日常生活支援総合事業について
(2) 米需要の大幅減少と米価下落対策について
諸 橋 虎 雄
(1) 柏崎刈羽原発の再稼働問題について
(2) 今後の観光政策について
五十嵐 良 一
(1) コミュニティ・スクール制度について
大 竹 雅 春
(1) ひきこもり対策について
桑 原 望
(1) 地域共生社会の実現に向けた断らない相談支援体制について
池 田 明 弘
(1) PCB廃棄物の処分について
松 野 憲一郎
4 陳情書の受理について
今定例会までに受理した陳情書は、3件でありまして、配付した文書表のとおりであります。
5 市議会議長会の報告について
市議会議長会の会議結果については、配付した報告書のとおりであります。
────────────※───────────
地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。
長岡市議会議長 丸 山 広 司
長岡市議会議員 豊 田 朗
長岡市議会議員 諏 佐 武 史...